■■アジアのヘラ■■

 うちのキッチンには、ミキサーやフードプロセッサなどを収納するためエレクターを設けてありますが、最上段には、何十本ものへらが入っているタイのかごがおいてあります。
 そもそも引き出しにしまいきれないほどの木べらやへらが集まってしまったというのも、私がそういったものが大好きだからなのです。

 数年前、インドネシア中部のセマ・フンへ行った時のこと、町の雑貨屋の奥にころがっていた、真鍮のへらに一目ぼれして購入しました。
これは今では私の宝物で、フライパンの中でハンバーグやつくねをひっくり返したり、お豆腐をすくったりと大活躍しています。
 こんなふうに、旅に出かけては木べらやへらを購入してくることを繰り返しているうちに、うちのキッチンは、まるで木べらやへらの博物館のように、いろいろな形のものがそろってしまいました。
 これらを眺めていると、とてもおもしろいのです。
お米の国には必ず、お米をすくいやすい形の木べらやへらがありますし、汁ものや煮物料理が多い土地では、曲線がきれいな深めの木べらがあります。

 世界中のあちこちから集まって来た木べらやへらたちは、なんだかそれぞれの国の文化を物語っているようです。

 たとえばベトナムのアルミのへらは、基本的に平べったいものが多いようです。
地理的に近いせいか、ベトナムのへらは中国で求めたものと共通点がいくつもあります。
これらはちょっとしたいためものに重宝しますし、パーティのテーブルで、とりわけ用のカトラリーとしても活用しています。
SINCE 2009/08/29
UPDATE 2009/08/29

アジアのヘラ

オリーブのまな板

(C)雑貨屋で見つけたキッチン道具